August 11, 2008

歌いながら道を行く人々

朝、仕事に行こうとアパートの門を出たら、除草剤を背中に背負った青年が歌いながら横を通り過ぎた。道で歌っている人を見るのはちょっとうれしい。そして、道端で実にたくさんの人が歌を歌いながら歩いている。電車の中で女の子のグループが合唱を始めたこともある。これは、すごくうまかったです。

昨日も雨が降ってきたのでリキシャに乗ったら、若いリキシャドライバーがエンジンをかけたとたんに大声で歌い出した。それもなかなかいい声で、エキゾチックで繊細な音程の歌だったので、ちょっと得したな、と思った。あまり真剣に歌っているから、曲がり角を通り過ぎてしまうんじゃないかと思ってちょっと肩をつつくと、「わかってる、わかってるって」という感じでうるさそうにこっちを睨み返した。

日本で道を横切った人があんな大声で歌っていたら人は驚くに決まっている。ちょっと頭が緩んでいるか、酔っ払っているか、よっぽどいいことがあったんだろうと思うだろう。ムンバイではカラオケが今結構はやっていると雑誌で読んだけれど、この人たちカラオケなんかぜんぜんいらないじゃないか、と思う。どうせいつでもどこでも歌っているじゃないか。でもまあこれにも文化差があって、若くてファンシーで育ちのよい人たちはあんまり道で歌ったりしないんだろう。

私もわりと日常的に鼻歌がすぐに出てしまうほうだけれど、あれだけ声を張り上げて歌えない。以前、早朝に散歩をしているときに、ためしに大声でスガシカオを歌って周りの反応を確かめたら、通勤途中のサラリーマンや牛乳配達の男の子にじろじろ見られたので、あれは外国人の女が早朝の道端でやっても自然なこととして受け入れてもらえないらしいことはわかった。単に下手だったのかな?いずれにせよ、もう少し修行が必要である。

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